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就業規則テンプレート集と使用時の注意点

社労士・岩壁

就業規則を作成する時にテンプレートは活用方法を間違えなければ有用です。しかし多くの企業で使い回せるようあくまで一般的な内容にとどまっているため、使い方を間違えるとマイナスに作用します。就業規則テンプレートが欲しい方向けにテンプレート集を、そしてテンプレートを使って就業規則を作成する場合のポイントをまとめました。

就業規則テンプレート集

就業規則のテンプレートは様々なWEBサイトに存在しますが、一番有名なのは厚生労働省のモデル就業規則です。

テンプレート類は汎用性高く作ってあるため、個々の企業に合うような定めにはなっているかどうかは別の話です。活用方法を間違えないよう有効に使いましょう。

後述する就業規則テンプレート使用時のポイントもあわせてお読みください。

サイト名 リンク
厚生労働省 モデル就業規則について
労務ドットコム 就業規則
bizocean 就業規則のテンプレート・フォーマット・サンプル
TOKYOはたらくネット 就業規則例

 

注意
リンク先の就業規則テンプレートについて、現行法との合致や内容の妥当性等を保証するものではありません。ご使用する場合は自己責任にてお願いいたします。

テンプレートと外注の違い

就業規則を作ろうと思ったら、作成の手段はいくつか存在します。

  1. 自作する(テンプレート等を使用)
  2. 外注する(社労士)
  3. 外注する(弁護士)

それぞれの比較をしてみましょう。(弁護士については労働問題を専門にしている弁護士を想定しています)

 

  ①テンプレート ②社労士 ③弁護士
作成費用

(基本0円)

×

(数万~数十万円)

×

(数万~数十万円)

作成の手間 ×
作成スピード 担当者次第 〇 ~ △
メンテナンス 自前 契約次第 契約次第
内容チェック 自前
依頼しやすさ

(ダウンロードのみ)

制度の策定 自前 △ 

あくまでも一般的な比較であり、外注であっても最終的には依頼先の事務所や人によります。

この比較から、それぞれの手段は次のような人に向いていると言えます。

テンプレートを使うべき人
費用をかけたくない人、また制度の導入義務や必要性などを自分で判断できる人。
社労士へ外注すべき人
実務に精通した人に依頼したい人。社労士と弁護士の大きな違いは”実務”です。労働分野に強い弁護士であっても業務的には法律相談や紛争が中心であるため、例えば給与制度策定などの実務相談には乗らない人も多くいます。
弁護士へ外注すべき人
何よりもリーガルチェックを重視したい人は弁護士に依頼すべきです。民法全般含めると社労士よりも弁護士の方が強いと言えます。ただし前記のように、弁護士で実務を受けるケースは少ないため、実際には就業規則作成依頼を受けてもらえない可能性もあります。

テンプレート利用時の確認ポイント例

雇用形態別に作っているか

一般的に正社員とアルバイトでは適用されるルールが異なります。

適用ルールが違うのであれば、きちんと雇用形態や職種ごとに整備をしましょう。 職務内容等を勘案して合理的な差を設けるのであれば、有期契約社員や定年後再雇用者などの適用範囲も細かく定めた方が良いと言えます。

必ずしも別冊子にする必要はありませんが、その場合はどの規定が誰に適用されるのかを明確に記載してください。

無条件に一律同じになっていないか

例えば休職は法律上の定めがないため、企業が基本的に自由に決めてよい項目です。

休職期間は勤続年数等に応じて決めらることが一般的ですが、どのような趣旨でその制度を導入しているかによって適用条件や範囲を細かく検討をしてください。

テンプレートは“そのままでOK”なわけではない

テンプレート自体は非常に有用性はありますが、そのまま使いまわすことはあまり望ましくありません。汎用的に作られているため、自社に合うかどうかは考慮されていないためです。

労働条件を良くすることは素晴らしいですし推奨されることですが、一方で一度決めた制度を条件が悪い方に修正することは容易ではありません。

特に創業期に就業規則を定める場合は各制度において、自社に必要か・法令上の義務があるか等を勘案して作成をしましょう。
事業が軌道に乗ってきた段階で条件向上の見直しをすることでも遅くはありません。

まとめ

  • テンプレート自体は非常に有用性がある
  • ただし内容の是非については細かく判断する必要がある

 

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