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設備投資して最低賃金の引き上げで受給できる業務改善助成金

社労士・岩壁

労働生産性を向上させるような設備投資に対して支給される助成金があります。今回は設備投資かつ最低賃金の引き上げで受給可能な業務改善助成金について解説します。

概要と受給要件

概要

業務改善助成金は労働生産性を向上させる設備等を導入する費用に対する助成金です。

設備は実際に機械等を導入することはもちろんですが、業務管理や顧客管理といったシステム導入も含まれます。

この設備等導入によって生産性向上を図り、かつ事業場の最低賃金を引き上げることにより受給が可能となります。

受給要件

次の措置を講じた事業主に対して業務改善助成金は支給されます。

  • 職場で最も時給が低い従業員の単価を引き上げること(引き上げ額はコースによる)
  • 労働生産性を向上させる設備投資等を行うこと

なおここでいう設備投資等には教育・研修等も含まれます。

コース

コースは賃金引上げ額に応じて5つあります。

  • ① 25円コース(※)
  • ② 60円コース(※)
  • ③ 90円コース(※)
  • ④ 30円コース(※)
  • ⑤ 30円コース

(※)は地域別最低賃金が850円未満の地域限定となります。

①~③は2020年1月6日より新しいコースが設けられました。

いずれも地域別最低賃金と事業場最低賃金の差が30円以内、かつ事業場規模100人以下が要件の一つになっています。

助成金額

助成金額はコースと引き上げ対象者の数に応じて決定し、生産性要件を満たした場合は助成率もアップします。(ここでは原則の助成率を記載)

25円コース(※850円未満)

助成率は4/5、助成金額上限は25~80万円。

60円コース(※850円未満)

助成率は4/5、助成金額上限は60~230万円。

90円コース(※850円未満)

助成率は4/5、助成金額上限は90~450万円。

30円コース(※850円未満)

助成率は4/5、助成金額上限は50~100万円。

30円コース

助成率は3/4、助成金額上限は50~100万円。

設備投資

製造業であれば最新の機械を導入する等が考えられますが、顧客管理や業務管理システムを導入・研修や教育等の施策も助成対象となります。

注意点

上記コースのうち30円コース(※850円未満)と30円コースは2020年1月31日で締め切られました。

その他コースは2020年1月6日に新設されたコースのため、現在申請期限の延長が検討されている最中です。

また、2020年度予算の成立により助成額や助成率も変更となる見込みです。

まとめ

  • 地域別最低賃金と事業場最低賃金が30円以内、かつ事業場が100人以下の規模
  • 労働生産性向上を図る設備・システム導入や研修が対象
  • 事業場最低賃金を一定額以上引き上げるこ

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